後ろに梅を生やさない

 小学生の時、日記で後悔を後梅と書いて教師に指摘された思い出があります。それ以降、私にとって後悔とは同時に梅を思い出す言葉となりましたが、以下の本文とは関係ありません。

 

 当時の仕事が9月末で契約終了だったため、6月頃から就職活動を始めて今日に至ります。結果、1年ほどではあるものの貯金ができる程度の環境に、9月後半でやっと落ち着きました。1年、半年、あるいは3ヵ月後。先の見通しが立たない状況とはただの不安でしかない。

 仕事を変えようと言うのは簡単ですが、動き始めてみれば、時間以上にお金がかかることに驚きました。交通費やスーツ代等のほか、今の時代、お金さえ出せばさまざまなサービスが受けられるためです。正直、怪しいものもありますが、個人的にはお金を払って利用してよかったと思いました。

 特にも、休職をした経験、正確には休職に至った経緯は、自分で思っている以上に私自身の中で大きな意味をもつようになっていました。この辺についてキャリアコーチングで相談したので、覚えていれば、別の機会に話します。

 

 同じ方に、就職活動の進め方についても相談していました。書類の準備以前に、どういう働き方を目指して仕事を探せばいいのか、軸となる部分からコーチングしていただきました。

 その中で出てきたのが、キャリアの一貫性というワードです。詳しい内容はすっかり覚えていませんが、「そもそも、キャリアに一貫性なんてものはない」という意味だったはずです。目の前の仕事に取り組むことが全てで、筋の通った経歴を持つ人の方が少ない。ただし、ストーリーとして一貫性を付与することはできる、みたいな。

 

 手持ちのカードでいかに戦うか、という有名な例え話があります。優れた才能も恵まれた環境も、その他特筆すべき事項がない人間は、それでも今ある武器で立ち向かわなければならない。岡田斗司夫氏が悩みのるつぼ@朝日新聞でその話をしていたのが、私にとってのファーストエンカウント、のはずです。

 当時、中学生か高校生、もしかしたら小学生だった私は、まあそうだろうと思いました。ないものねだりで負け惜しみを言うのも、高望みで自爆するのも、賢い選択ではないとわかります。

 そうして今、その言葉の意味を改めて考えているところです。

 

 仕事、キャリアだけではありません。範囲を広く取り過ぎますが、生き方についても同じです。趣味でも交友関係でも主義主張でもなんでも、破れて、穴が開くようなことはあるはずです。それをきれいに繕ったり、適当にごまかしたり、あるいは見て見ぬ振りをする。

 そうではないという人がいればそうだという人もいて、100か0かという話では決してない。

 そこまで想像しないで、自分はだめだとか、自分ばっかりとか、卑屈になっていたなと思います。手札に落胆して諦めて、時には自暴自棄になったりしていました。歪だろうが不完全だろうが、私の武器はそれしかない。就職活動で言えば、中途半端なキャリアで戦うしかありません。

 今さら、こうすればよかった、こうすべきだったのだろうか、と後悔しても何も変わらない。考えるべきはここからの勝ち筋です。幸い、私は「過去を悔やむ」という行為とはほぼ無縁なのですが、それでも、勝負に挑む前から言い訳を並べ過ぎていると反省しています。

 

 他人に言われずとも、手持ちのカードではどうにもならないとわかるゲームに挑まざるを得ない状況というのがあります(ありました)。逃げもできず、負けると思いながら試合を受けねばならないのは、なかなかにしんどいものです。

 たしかに、その時は負けます。ですが、何度も試合を重ねて最終的に勝ち越したり、一勝すればそれでよいという勝負もあります。負けられない戦いがあれば負けてもたいして問題ない戦いがあり、それとは別に、自分の「負けたくない」という感情があるために話がややこしくなる。その気持ちは尊重したいのですが、現実として重要ではないと思います。

 これまでの私自身のの乏しいスポーツ経験では、一度負けると落ち込んできましたが、活躍している方、楽しんでいる方は気持ちを切り替えて次に向かっている。私には、できていないことです。

 

 私が苦手なことの一つに、「受け入れる」というのを新たに加えようと思います。特にも、できないことを正しく認めるのは、まだまだ難しい。しかし、今できないからと言って、これから一生できないわけではないのです。アプローチを変え、誰かに相談し、そうして最後には開き直ればいいのだと、だんだんわかってきました。

 いずれは、得意なことから「言い訳」を消したいなとも思います。

 

 頭の中で考えていた時はもう少しよい話になるかと思いましたが、書いてみればつまらない結論でまとまりました。しかし、自惚れて終わるよりは好ましいでしょう。

 以上、めんどくさい内容でしたので、次回はもう少し軽い話を書きたいです。それでは。