2/6晴れ、誰がためのダイエット

なんとなく体重が減ってきた。ピークは昨年秋頃で、微動だにしなかった体重がここ数週間で3kgほど落ちている。

 

3日制限したならば1日食べていい、という4日間サイクルのダイエット方法があることをネットニュースで知り、それを真似し始めてから体重が落ちるようになった。それ以外にも、休日は外を1時間ほど歩くようにしているし、なんだかんだ数ヵ月ほど筋トレを続けているし、夏終わりから年末にかけてはプールに通っていたしで、体重を減らそうとしばらく頑張っている。

会う人には高確率でこの話をしているのだが、30代になると、それまでと同じ生活をしていると毎年2kgずつ体重が増えていくそうだ。あなおそろしや。情報の仕入れ先は美容室で読んだファッション誌なのでどこまで本当かわからないが、しかし、話した相手はみな納得する。肉のつき方が変わってきたとか、増えた分がなかなか落ちないとか。

 

そこで、得意になって話してみる。最近、急に体重が落ちるようになってさ。そうすると、時に思いもよらない答えが返ってくる。

ちゃんと食べてる?なんか悪い病気なんじゃない?痩せようと思って痩せているのだから、多少食事量は減らしているが別に病気ではない。ついでに言えば、カロリーに気をつかっているので量自体はそんなに減っていない。油ものと間食を控えているだけだ。余計なお世話であるけれど、身体を気遣ってもらっているのだから有難いことか。

あんまり短期間に一気に痩せないほうがいいよ、体重の何%に抑えておくのがいいよ、という発言は、どこかダイエット有識者の上から目線に聞こえる。筋トレや栄養学についても知識をご披露いただくことがあるが、正直、それは自分の身体で示していただければ一番説得力がある。なんて心にも思ったことはないけれど。

こういう節は、自分にも言えることである。でも、だけど、とはいえ、しかし。相手の言葉を逆接詞で受け止めるのはよくないと思いながら、気を抜くとやってしまう。

 

ところで、元の体重にもよるが3kg減ったところで外見にはそれほど劇的な変化はない。私が教えない限り体重計の数字がいくらなんてわかるはずがなく、他人からしてみれば見た目の変化の方が意味をもつはずだ。鏡を見る。下半身は相変わらず頼もしく、腹回りや背中には凹凸がない。顔の輪郭、顎のラインはぼやけている。

なんとなくダイエットをしてふんわり体重が減ったけれど、きっちり取り組んでもっとあきらかに身体を絞らないと、「ほんとだ痩せたね」って他人を驚かすことはできないのではないだろうか。そう、他人を驚かせないと意味がない。

体重計とにらめっこしているうちは自己満足の域を出ない、それがダイエットなのである。