11/14晴れ、「キンモクセイ」という植物があるらしい

天気予報ではくもりだと聞いていたので洗濯どうしよ〜と迷っていたが、起きてみれば太陽ぴかぴかの晴れ模様だった。この天気がずっと続いてほしい、切実に。

 

この世にはキンモクセイという植物があるらしい。漢字で書くと金木犀

モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹木樹で、9月から10月になるとオレンジ色の小さい花がたくさん集まった状態で咲く。この花が白い「ギンモクセイ」に対して、オレンジ=金色に見立ててキンモクセイなのだそうだ。中国が原産で、日本に渡ってきたのは雄株しかない。以上、Wikipedia調べ。

何でも、特徴的な香りを放つために少し離れたところからでもその存在がわかるという。「キンモクセイの香りがすると秋だって感じるよね」等のおしゃれな台詞には、「なんか臭いと思ったら春だって感じるよね(畑仕事的な意味で)」くらいしか匂いと季節を結びつけられない自分としては憧れを禁じ得ない。

そして、そんなセリフが存在するくらい、キンモクセイの香りはメジャーなのだ。

 

なのだが、私はキンモクセイの香りがわからない。イチョウはわかる、小学校の校庭にでっかいのが生えていたから。しかし、キンモクセイの香りはわからないし、なんならこの間、画像を調べるまでその姿形すら知らなかった。

一応、キンモクセイの分布には北限があり、日本海側では秋田県、太平洋側では岩手県の真ん中くらいが最北端となっている。今でこそその範囲から外れているが、30年近くはキンモクセイ分布可能地域内で生活していた。つまり、理論上はキンモクセイと出会えたはずだ。ただ、残念ながら、本当に出会っていないのか私が見逃したのかの違いはあるにしても、私の中にキンモクセイの記憶はない。

 

なんとなく悔しい。私も、「キンモクセイの香りが〜」みたいなかっこいい台詞を言ってみたい。探してみると、北限より北にあるこの街にも、キンモクセイは生息しているらしい。なんてこったい!「学生時代の、青春の香りです」的なコメントがついたキンモクセイの画像に、発見した場所の詳細が書かれている。私も、そういうキザな台詞が言いたい。

そこは繁華街にある公園だった。その中の、特定の場所に何本かあるという。迷いながらも目的地に到着した私は、マスクを少しずらして鼻を出した。何も匂わない。緑色の葉っぱとオレンジ色の花を探す。あたりには赤や黄色に色づいた木々ばかりだ。

〇〇という建物の目の前だという情報通りであればこの辺のはず、ところでこの建物の目の前ってどっちだ……。しらみつぶしに木をチェックするうちに、ポケモンダウジングマシンでマップを隅々まで探し回った感覚が蘇る。あちらは音が大きくなっていくのに対し、こちらでは何の気配もないけれど。

 

結果、キンモクセイなる植物を見つけることが気でなかった。いや、そこにはあったのかもしれない。しかし、時期がずれたためか、香りとオレンジ色の花を手がかりに探した私には、キンモクセイの存在は確認できなかった。キンモクセイの香りが知りたい、というのが第一の目的なので、キンモクセイの木だとわかったところでやっぱりミッション失敗である。

あーあ、来年はもう少し早い時期にキンモクセイ探しに出かけないと。

 

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意味ありげで意味がないタイプ