そろそろ助走をやめようか

銭湯デビューした。

友人に会うために東京に行ったのだが、高速バスを使ったため早朝に東京駅に着いた。時間はあるしどうしようかなと考えて、ちょっと興味があったけれどもためらっていた、「銭湯」なるものを経験することにした。二の足を踏んでいた理由は単純に、中身がわからなかったから。どうやってお金を払うのか(お店によってはわかりにくい配置だったりするじゃないですか)とかなにが必要なんだ(タオルは石鹸は、ほかには?)とか、いろいろ心配した。

行ってみればなんてことはなかった。

 

券売機でチケットを買って、それを「おはようございまーす」とあいさつしてくれる人に渡す。タオルは貸し出しのものがあって、券売機にもセット料金で載っている。持ち物は……まあ備え付けのボディソープ等もあるけれど、次からは旅行用を持って行ってもいいよね。飲み物を浴室に持って行く人もいるのか、なるほど。不慣れな人も多いんだろうな、気をつけるべきことはその都度張り紙に書いている。

湯船で足をのばしながら、最初の不安はどこへやら、まあなんてことなかったなと思い返す。

案ずるより産むがやすし、ではないけれど、やってみればたいしたことなかった、なんてことはたまにある。観てみたらそこまで感動しなかった。食べてみたら噂ほどではなかった。もちろん、その逆もあるので、試してみないと本当のところはわからないのだ。

 

 

その後友人にあって、お金の話をした。つまり、どうやって稼ぐか。

友人は専門技術が必要な仕事をしているが定職に就いていなくて(言葉にすると……いや何でもない)、つまりはフリーランスだ。固定収入があるわけではないから、自分にはいくらお金が必要でそのためにどれだけ働けばいいのか、を考えなければいけない。最近は内職もしているそうだ。フリーだから、副業も自由。計算だけで言えば、それで十分な収入になっていた。

 

もちろん、考えなければいけないことだってある。仕事ができなくなったらどうするか。安全安心な福利厚生のもとにいる私としては、ここがなかなか、危険な橋だ。社会信用度も高くはない。まあそれは、何かと話題の「身の丈」にあった生活を送ればいいのだろう。

それから、投資のこととか話した。イケハヤさんの話もした。仮想通貨はちょっとね、と言いながら調べてみたらほかにYouTubeもされてるんですか、はあそうですか。

 

年齢的に転機だよね、という結論になった。結婚した友人も多い。転職だって年齢的なことを考えれば、そろそろ一つの節目だ。

私も転職転職と言いながら、いまいち踏ん切りがついていないままだ。人生の自由か、経済的安定か、その二つを手にできるほど私は優れた人間ではないので、まずはどちらか一つを手に入れたい。今の仕事は安定、お金があるからこそできることも多い。こうやって東京に遊びに行ったりね。ただ、仕事に長時間拘束されるのはもうこりごりだ。その二つのはざまで揺れているから、いつまでもダラダラしている。

そろそろ結論を出さないと。

 

助走が長いからといって、遠く高く飛べるわけではない。飛ぶのは一瞬。必要なのは踏み切る覚悟。