コントロールできるほど単純な毎日ではないので

珍しく、頭が痛くて寝込んでいた。せっかくの週末、楽しいことを計画していたのにどれもこれもできなくて、布団の中でふて寝をして土曜日を過ごした。

今日も引き続き頭が痛い。が、また寝続けて、なんとか五日間耐えて辿り着いたかけがえのない休日を棒に振るのは絶対にごめんだ。どうしようかと思ってふと、冷蔵庫にチョコラBBハイパーが1本残っていることに気づく。

飲めば嘘のように頭痛が治った。

 

体調管理も仕事のうち、なんて言う人がいる。まあそうですね、とも思うし、いやそうですか、とも思う。自分で気をつけられる部分は確かにあって、例えば調子が悪かったら早めに休むとか、胃腸や肝臓に負担をかけ過ぎないとか、そういうところは自分で気をつけられる。体調を崩したAさん、この真冬に毎日半袖短パンで通勤していたもんね、となったらそりゃ違うだろ、と思う。

しかし、気をつけていたからと言って、すべての体調不良を防げるわけではない。ある程度の可能性を潰せるだけで、体調不良にかかわるすべての因子を潰すことが、医療や衛生分野の素人である私(たち)にできるのか。そもそも、人一倍健康に気をつけているであろうアスリートでさえ、コロナ感染症にかかっているのだから、やっぱり難しいのだ。

冒頭の言葉は、体調は自分で完璧にコントロールできるものだという認識がないと出てこないと思う。でも、私たちの身体ってそんなに単純ではない。そんなことが可能なら、マラソン大会当日にはたくさんの生徒が風邪で学校を休むことになるだろう。でも、いくら風邪になる努力をしたって元気に朝を迎えてしまって、がっかりしながら登校することになる。休日じゃなくて平日に具合が悪くなってくれればいいのに、と自分の身体を呪いながら、そんなことを考えていた。

 

自分の機嫌は自分でとりましょう、なんて言葉もある。不機嫌でいるよりは機嫌がいい方が精神衛生上は大変よろしい、が、これもやっぱり言うほど簡単ではない。自分ではどうしようもないことで機嫌が悪くなることだってある。誰かの何かが癪に障るとか。何事も、他人にとっては大したことはなくても自分にとっては大問題なので、誰からも共感が得られないばかりか、「そんなことで!?」と驚かれたりする。

でもあの人のあれがイライラする、それはどうしようもない。言って直してもらえる仲ならばいいけれど、人間関係はなかなか厄介で、やはりこちらも一筋縄ではいかない。

問題は、自分が不機嫌だから他人に攻撃することだと思うので、別に不機嫌を自分の中に閉じ込めておく分には問題ないはずだ。いちいち反応しないように、自分なりに折り合いをつける必要はあるけれど、だからといってご機嫌な状態まで持っていかなくたっていい。こんなことでイライラする自分がダメなんだ、という考え方が一番よろしくないと思う。

 

地震ナマズが起こしているわけではないし、雷が鳴ってもおへそは取られない。でも、すべての地震も気象情報も完璧に予測できなければ、意のままに操るなんてことは遠く(かどうかは専門家ではないのでわからないが)及ばず、私たちは自然に感動したり襲われたり、翻弄されながら生活している。それに比べれば、自分の身体と心くらいなんとかなりそうだけれど、やっぱりなんともならない。なんとかなりそう、と思ってしまう分、余計に厄介かもしれない。

金曜日、あと1時間で今週の労働が終わるというタイミングで、クソみたいな電話がきては~クソという気持ちになった。トラブルは想定外のところからやってくる。「はいはい、そうきますよねわかってますよ」みたいなことばかりではないよなと思いつつ、精神は大いに揺らぎ、加えて、その影響がどうかはわからないが頭痛で寝込んでしまった。

トラブルがなくちゃおもしろくない、そう思わないととてもじゃないがやってられない今日この頃。お守りに明治のチョコレートを山ほど買い込んで、戦地に赴いてやる。