12/5くもり、今月25日(あるいは24日)に何の意味があるのか

12月である師走である年末である。大掃除の季節だ。

学生時代のテストの弊害で、空いたスペースを見つけると埋めたくなる衝動にかられる人は多い。白紙の解答用紙を出すのは勇気がいるものだ。部屋をきれいにしたらなんだかぽかんと空間ができた、何か飾ろうかしらと余計な出費が増える。

結論、掃除しなくていいんじゃない?

ちなみに私は、空いたその場所にイサムノグチという彫刻家の間接照明を買おうか迷っています。しかし高い。

 

朝、目が覚めるとやたら寒い。スマホを手に取り天気予報を確認すると、気温-4℃と表示されている。今朝は暖房のタイマーをかけていなかったので、余計に寒い。予定は午後からなので急ぐ必要もなく、しばらく布団の中で過ごしたものの、トイレを我慢できずに仕方なく外に出た。

夕方にパーソナルトレーニングを入れていたので、それに間に合うように出かければよい。洗濯したり掃除機をかけたりした後、我が家のストック置き場を整理した。ああ、またスペースができてしまった、ここには何を入れようか。私は非常にまじめな学生だったので、空欄は絶対に見過ごせない。無駄遣いとかそういうことではない。

 

前回のトレーニングから比べて、街の様子は完全にクリスマスモードになっていた。ぶらり寄ったパン屋さんではシュトーレンが売っていて、でも家にあったらちょこちょこ手を出して一週間くらいで食べちゃいそう、でもでもそういうクリスマスっぽいことしたいなあ等々考えながら、とりあえず店を後にする。またふらりと立ち寄った雑貨屋さんでは、サンタクロースや雪だるまのフェルト人形が売っていた。少し飾り付けて部屋の雰囲気を変えようかな、と値札を見て商品を棚に戻す。

クリスマスを意識しているせいか、街には仲睦まじい二人組が多いような気がする。手をつなぎ、肩を寄せ合い歩く彼/彼女らを見て、「私もクリスマスを誰かと過ごしたい」の「私も」くらいまで考えて、やめた。目の前にあるものをただうらやましがっているだけだったので。

それはいいとして、結局、トレーニング中も頭の片隅でクリスマスに向けた計画を考えていた。せっかくだから楽しみたい、美味しいものを食べたいという私と、いや一人で何が楽しいのという私。一人でケーキ食べてチキン食べて、クラッカー鳴らす気ですか?

 

別に、クリスマスかどうかは関係ない。ただ、楽しいことがしたいのだ。

起きて顔を洗って会社に行って仕事してたまにスーパー寄って帰ってお風呂入って寝る。それが週に5回。そして起きて顔を洗って部屋片づけてたまに出かけてスーパー行ってお風呂入って寝る。これが2回。というのを51セット繰り返す日々。

だから、たまに街全体がめでたい装飾を施したって、チョコレートに支配されたって、ジングルベルを延々と流したっていいじゃないか。その日を目一杯味わうために、必要なものを世界が用意してくれている。だから私は来るべき日を全力で楽しむ準備をするのだ。そういう日が51セットの中に用意されているから、もう少し頑張るかと思える。

 さすがに、一人でケーキもチキンも食べてクラッカーを鳴らし、サンタ帽子をかぶりつつジングルベルできよしこの夜を演奏するようなことはしない。けれど、部屋にそれっぽい装飾品を置いたり、工場生産ではないお菓子を買ってきたり、それくらいはする

何が楽しいの、なんて考えたら負けである。お金を使うのが楽しくて、適当に理由をつけて散財したいとか、そういうことではないのだ。