また好奇心でお金を使ったので聞いてください

人には向き不向きがある。

私にできないことができるあなたと、あなたにできないことができる私、そうやってつながって、一人ではできないこともできるようになる。一人で、全部できなくたっていいのだ。

節約なんて、できなくたっていいのだ。

 

今回の買い物は大成功で、商品が届いてから、ずっと眺めてはニヤニヤしている。

商品を見つけたときは、正直、欲しいという気持ちとでも値段……という気持ちが同時に沸き起こった。もらったはずの給付金10万円はどこかに落としたのか、いつの間にか消えている。心許ない懐事情、だがしかし!

こんなにも、ふつふつと好奇心が膨らんでいくのを感じるのはいつぶりだろうか。商品はパソコン画面の向こう側にある。お金を使うことへの緊張を感じながら、でも思ったよりあっさりと、「購入」ボタンを押した。

 

意外と、すんなり届いた。

納期まで一ヵ月ほどかかるようなことが書いてあったから、まあ8月中には届くかなあとのんびり構えていたある日。仕事終わり、バスを待ちつつ取り出したスマホに、商品の到着を知らせるメールがひっそりと届いていた。珍しく残業なんてした日に限って、こんなこと。一刻も早く帰らねば。ああ、このうきうきは、半ドンでお昼に帰ることができた小学生以来じゃないか!

半ドン……私が小中学生の頃はまだ第1、3、5土曜日が午前授業であった。市教研の日も午前中で帰っていた気がするが、土曜日に半日で帰る喜びには敵わない。

 

帰宅。ルーターのスイッチを入れ、窓を開ける。手洗いはしないと、でも着替えは後でいいだろう。それよりも、はやくはやく、商品を開けましょう。買ったものは、メールに添付されている。

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見て見て見て~(スタンプすみません)

 

森優さんというイラストレーターを見つけたのはたまたまだったのだが、作品を見て、一目で惚れた。それからSNSをちょこちょこと追いかけていたら、東京で個展をやっていて作品を販売するというではないか。手が届く値段なら、ぜひとも。こんな状況だから東京なんて行けないけれど、今や欲しいものはクリック(あるいはタップ)1つで手に入る。どの作品がいいかな、と見ていると、「1ページ漫画」を描くという説明を見つけた。 

私自身の写真を送ってアンケートに答えて、それをもとに作品を描いてもらう。つまり、私のことを、私だけのために描いてくれる。ただでさえ素晴らしい(そして大好きな)イラストを描く森優さんが、「まったく知らない私のことをどのように描くのか」という点に強く興味をひかれ、購入を決めた。とにかく、好奇心を抑えられなかった。

森優さん、どちらかと言えば落ち着いた、しっとりした作品を描く方である。現実と非現実の境目というか、まどろんで意識がはっきりしないような瞬間をとらえているように感じる。実際に触れるものと、頭の中で考えていることが同じ画面に描き出されているような。

今回の作品で言うと、背後は夜景で、白い点々は星とか街の光なんだろうけれど、それはぼーっと考え事をしている「私」の頭の中でもあるような。現実世界と頭の中が混ざったような世界観が好きです。

 

似ているかと言われたら、どうだろう、え、どうでしょう。リアル知り合いで見ている人がいたら感想を教えてください。こんな、味のある表情はできないけれど、自分的には雰囲気似ていると思うのだが……。ぶっちゃけ、こんなオレンジ着ないわ!!と思ったのだが、今まさに着ている部屋着が、ユニクロで買ったこんな色のこんな大きめのTシャツであった。着てたわ、すみません。

いやーでもいい作品ですね、はーー頼んでよかった!

とてもとても嬉しくてはてなブログツイッターのアイコン変えたし、印刷して部屋に飾っているし!……これ、描かれているのはあくまで「私」なので、めっちゃ自分大好き人間みたいになっている。

でもそれくらい気に入っているのだ。本当に、例えが縁起でもないんだけれど、遺影をこれにしたいくらい。

 

「誰かが描いたもの」が好きな人間として、密かに抱いていた夢があった。いいな、すてきね、最高だと思った作品を、家に飾りたい。2020年という年は、その夢が叶ってしまった年だった。

ああ、お金を使うのって楽しい!!使ったらなくなってしまうのが、お金の残念なところではある。が、だからこそ、自分の好奇心を本当に満たすものを選んで買っていきたい。

何事も、欲しいと思った時が買い時である。

 

お題「#買って良かった2020