5月16日くもり

欲しいものがあったので無印良品に出かけた。

何でもそろう無印良品、気を抜くと身の回りがすべて無印軍になってしまうので気をつけたい。つまり、なんとなくで選ぶんじゃなくて、きちんと「これがいい」と思った商品を買いたい、ということ。

 

大量に本を捨てた。

もともとたくさん持っていたわけではないけれど、もう何年も触っていない本が増えてきてしまったので整理することにした。仕事術の本とか、美術関係とか、漫画とか。

捨てて、改めて本棚を見返したが何を捨てたのかわからない。何があって、何がなくなったんだっけ。思い出せないほどに愛着がなくなっていたのだ、ごめん。逆に、残っている本はそうそうこれにはこういうことが書いてあってとなんとなく思い出せ、いや、出せないかもしれない。結局、捨てるも残すも直感に頼っている。そのあやふやな選考基準を見事クリアした優秀な本だけが、残っているに違いない。中身は覚えていないけれど。

とはいえ、残っている本はだいたいが好きな本だ。獅子文六とか森茉莉とかちくまとか(前2つもちくま学芸文庫だけど)ハヤカワノンフィクションとかメンタリスト推薦書とか。

実は、美術の本も捨ててしまった。美術(アート)は、大学も美術専攻だったくらいに、私にとっての核になる存在だった。でもそれも昔の話。『眼の神殿』を、もう一回読むかと言われればもう読まないしそもそも読めない。難解な専門書を読む体力と知識はもう残っていないのだ。

もちろん、全ての美術本を捨てたわけではない。『股間若衆』とか残ってるし。……気になる人は読んでみてね、股間の話です。じゃなくて、職業として美術から離れた現職を選んだ以上、美術のど真ん中を走るよりは社会と美術の関係を探っていく方が有益かなと思う。なので、そういう本を残し、それ以外とはさよならした。

 

本との向き合い方は人それぞれだ。私は、本棚を救急箱にしたいと思っている。こんな気分の時はこの本を読もう、という回復薬の詰まった救急箱。落ち込んだなら心理学やメンタルの本を読んで自分の行動を振り返りつつ心の傷を癒す。現実逃避したいなら小説を読む。仕事のアイディアが欲しいなら美術の本を読んで視野を広げる。新しいことに挑戦するならエッセイを読みほかの人はどうしているかのぞき込む。直感とは言いつつ、何度でも読みたくなる本を残したつもりだ。

本を持っているだけで満足している自分がいた。こういう本を持っている=こういう本を読むようなレベルの人間なんだ、と本棚が私を形成していると思っていた。本は飾りじゃない。読んで、その知識を使って行動を起こさないと意味がない、と思う。

 

読書なんてしなくったって生きていける。そのはずなのに、私は知識の取得を本に頼り、気分転換をやはり本ではかっている。これからもたくさんの本を読むだろうけれど、置けるスペースは部屋の一角に限られているのだから、うまく折り合いをつけていきたい。「この本は手放したくない!」と何度も繰り返し読むような、すてきな本を探し出したいし、たった一行でもいいからそんな文章を書いてみたいものだ。

 

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あとはkindleにも本が入っている。漫画ばっかりすっかすかなのも恥ずかしや~